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ダイバーシティ Café - イベントレポート

WisH主催 目からウロコセミナー
【イベントレポート】一般職女性社員がソコソコさんから
テキパキさんに変わる2つのスイッチ
2018.10.24

【イベントレポート】WisH株式会社主催 女性活躍推進HRDセミナー 2018年10月18日

 

一般職女性社員がソコソコさんから
テキパキさんに変わる2つのスイッチ

~現状維持から「ペイフォワード」で仕事の成果を意識する人へ~

 

【講演者】MY STORY K.K. 代表 久保田一美(WisH プロフェッショナルパートナー)

 

「女性活躍推進」「働き方改革」が進む中で、
多くの企業が頭を悩ませているいわゆる一般職層の「ソコソコさん」

「一般職女性社員」である彼女たちの現在のマインドが形成された背景や
現状の課題を共有していただきつつ、
新しいアプローチでの実際の研修の一部をご体験いただきました。

 

【講師紹介】
MY STORY K.K. 代表 久保田一美
WisH プロフェッショナルパートナー

◆経歴

大学卒業後、日系IT企業にてシステム導入の
インストラクターとしてキャリアをスタート。
日々仕事の充実感を得てきた矢先に突然の異動を命ぜられ、
不本意ながらも新部署へ。
そこで得た新しいことへのチャレンジや、
周囲との良好な関係に支えられ、
仕事の視野を大きく広げる経験に繋がる。
その後大手外資系IT企業へキャリアアップ転職し、
BtoB マーケティング部門にてマネージャーへ昇進。
在職中に結婚・出産・子育てを経験し、
子供が保育園時代の大変な時期に、
3年連続優秀社員賞受賞という華々しい結果を残す。
限られた時間の中で 成果を出すためのノウハウを蓄積し、2015 年に独立。
現在はその実経験を生かし、企業、中央官庁、
自治体などで研修や講演を行う傍ら、キャリアカウンセリングや
各種Webメディア、人事部門対象専門誌などで執筆連載中。
東京都世田谷区在住、一男の母。

 

◆資格
認定コンプライアンスコンサルタント(一般社団法人日本コンプライアンス推進協会)
プロフェッショナルキャリアカウンセラー(日本プロフェッショナルキャリアカウンセラー協会)
認定エグゼクティブコーチ(日本プロフェッショナルキャリアカウンセラー協会)
国際資格Points of You® 認定エバンジェリスト

 

 

1、1つ上の視野を広げるには

変化を好まない、上昇志向はないことが多い一般職女性社員にも、
その人の大切にしている「思い」(価値観・経験)があります。
周囲を巻き込んで、仕事を進められるようになるには2つポイントがあります。

1つ目は、誰かから強いられるのではなく、自らの思いに気が付いて変わるために、
「北風と太陽」の「北風」ではなく「太陽」アプローチをすること。

2つ目は、一般職女性は、自分の「感情」が揺れると
動き始めるという特徴があることに着目することです。

また「ソコソコさん」から「テキパキさん」に変わるには、
変化する「メリット」と「リスク」を可視化した上で、
どちらか片方の面、もしくはどちらもの両方の面で、
ご本人の「感情が揺れる」状態を生み出すことが必須になります。
皆さんうなづき、参考になる部分をメモにとられていました。

 

2、「一般職女性対象の研修」の新しいアプローチ方法

従来のキャリア研修では、今までのキャリアの棚卸し、
強みと弱みの理解をして、これからなりたい姿を描くというものが定番でした。
比較的仕事の重要度が高い総合職の方や、
自分のなりたい姿が描けている方には良いのですが、
一般職層の方だと、「棚卸しするキャリアがない」「弱みしかない」「変わりたくない」
という反応をされる方もいます。

それではどのようなアプローチをしたら良いのか?
今までのキャリアの棚卸しについては、業務内容の棚卸しではなく、
どんな感情があるのか、本音はどんな気持ちで仕事をしているのかを
振り返って頂き、今の職場で恵まれていること、楽しいこと、
感謝しているメリットを考えて頂きます。
不測の事態・望んでいない未来、リスクについても考えて頂きます。
また、そうならないために「今どうするか」も考えて頂きます。

新しいプログラム
一般職女性社員ならではの「価値観・経験」を丁寧に紐解く6Stepをご紹介
事例を交えて、講師より、ひとつ、ひとつ詳しく解説をしていただきました。

 

 

3、プログラム体験

Step2の 現在の「組織の中での立ち位置」を把握する章では、
導入していますコミュニケーションカード「Points of You®」の
ワークを実際に体験していただきました。

 

Points of You®とは:​
数々の写真やキーワードを通して、普段使わない​
右脳を刺激し、他人、そして自分自身との​
コミュニケーションや理解を深めることが出来るツール。

2006年にイスラエルのコーチング専門家​
ヤーロン・ゴーラン氏とエフラット・シャニー氏によって開発された能力開発ツール。
19ヶ国語に翻訳​され世界154カ国で展開。 ​

テーマに沿った1枚のカードを選び
講師からの質問、ペアワークにより、
どんな感情が沸き起こるか、どんな言葉になって出てくるか、
日頃思っていることや感じていることが
言葉になって繋がっていくような感覚を感じられたと思います。
感情と思考が密接に関わっている女性には、
従来型の企業研修ではではあまりなかった
Points of You®を使用した手法は、
コーチング手法の効果を最大限に引き出す内容となっています。

 

【Points of You®ワークを体験した受講者の感想】

「楽しいこと・恵まれていること・感謝していることというテーマで考えた時、
【選択】を感じるカードを選びました。選択できることに恵まれている職場と
感じました。」

「新人研修を担当しているので、そのイメージで写真を選びました。
色々なことを担当していますが、1年の中で、新人研修が1番好きだと
改めて思いました」

 

Points of You®の手法で、現在の組織の中での自分の立ち位置や、
それに伴う自分の感情と向き合った上で、
自分は変化しなくとも、まわりが変化していくことを認識し、
自身が今の働き方や状態を維持することで、
「得ること」「失うこと」の両面を考えるステップへと進んでいきます。

長時間労働の是正、労働力の低下、大企業の倒産、​
少子高齢化、AIなど、コース転換など、取り巻く​社会環境の変化や、
どんなことが起こっているか、​起こり始めるかは、自ら感じて考えてもらう。
講師が伝えるだけではなく、自ら感じて考えてもらうことが大切にしています。​

これらを踏まえた上で、それではこれからの変化をどのように受け入れ、
対応していくのか、そのスキルを習得して頂くためのスイッチを
2つ具体的にご紹介していきます。

 

 

4、「ソコソコさん」から「テキパキさん」へ変化するための
2つのスイッチとは?

 

スイッチ1/機会の変換力=「しなやか力」を身に付ける

会社や社会の方向性が変化する中で、
ゆる​がないキャリアをどのように作っていくか?

ここでは、クランボルツ教授のプランドハップンスタンス(計画的偶発性)理論について解説し、
「キャリアの8割が、予期しない出来事や偶然の出会いによって決定されており、
周囲の期待の変化に応えていくことこそが、
実際のキャリアを切り拓くカギとなるということについて、
講師の実体験を用いながら認識して頂きました。

キャリアを切り拓いた実績のある方に多いコメントとして「たまたま」
「タイミング良く」「上司やお客様に恵まれて」という言葉。
それは様々な機会に対して、柳のようにしなやかな強さで対応してきたからこそ。
逆にキャリアプランを作っても、理想と現実にはずれがあったり、
その通りに進まないこともあります。
明確な目標や夢が無かったとしても、周囲の期待や変化、不測の事態に
どのように対応していくかが重要であり、
機会を肯定的に変換し、捉える力に気付く必要があるのです。

 

 

スイッチ2/「ペイフォワード力」を発揮するために必要な3つのアプローチを学ぶ

始めに、ビジネスゲームを体験していただきました。
このゲームは、「自分が」という視野から、
「周囲にどう貢献できるか」という視野への変換を狙います。

 

【ビジネスゲームを体験した受講者の感想】

「どんなことを思っているか、考えているかわかるので導入したい」
「なかなか選べなかった、選ぶ基準が自分に求めていることだと気づいた」

 

講師より、
このゲームは正解を求めるのではなく、
自分の持つポータブルスキルや
日々の行動の優先度と照らし合わせ、
組織観点でどんな自分に近づきたいかを考えて頂きます。
また、ディスカッションでは、
発言の中に 「自分はやらないけれど、リーダーだったら選ぶ」など、
普段の価値観や人柄がでてくるとのことです。

 

「ペイフォワード力」を発揮するために
必要な3つのアプローチを講師より説明がありました。

3つのアプローチとは、
アプローチ①
「自分がどうありたいか」ではなく、
「周囲にどう貢献できるか」という組織視点をもつ。

アプローチ②
自分が気持ち良く働くための、ペイフォワード作戦

アプローチ③
信頼残高の積み重ねが、自分の働きやすさを切り開くカギ

組織視点の重要性に気付き、その上で周囲のことや、
組織のことを考え行動することで、それが巡り巡って自分の働きやすさに返ってくるという
ペイフォワードの考え方や、信頼貯金を積み重ねていくことの重要性をお伝えしました。
その結果、自分の働く時間を自分の力で幸せなものにしていく、という自立のための考え方を
習得して頂くという目的を理解していただき、参加者の方々にも参考にして頂けたようです。

 

【参加者の声】実施後アンケートより抜粋

「話が上手、話しやすいお人柄、誠実さが伝わりました」

「ご自身の経験も盛り込みながら、説明していただきわかりやすかったです」

「感情に働きかけることが大切であることを知り、目からウロコ状態でした」

「女性ならではの“気持ち”に寄り添った内容が研修に響きそうだと感じた」

「一般職女性社員ならではの受け入れられ方など、とても勉強になりました」

 

 

【担当プロデューサーより】
ダイバーシティコンサルタント 藤原加代

今回は現状維持を望み、変化を頑なに拒む傾向が強い「一般職女性社員」である
彼女たちの現在のマインドが形成された背景や現状の課題を共有していただきつつ、
彼女たちに響きやすい仕掛けが、ちりばめられている
新しいアプローチでの研修の一部をご体験いただきました。

今のままでいいからとにかく長く働き続けたいと考えている彼女たちに対して、
女性活躍推進と時代の変化を訴え、そして制度を整えて、
彼女たちの心を変えようとしても、なかなか取り組みがうまく進まなかったのが、
多くの企業が抱える課題感ではないでしょうか。

久保田講師は、自らこれまでのキャリアの中で不測の事態を前向きに受け入れ、
ライフイベントを通過してきた経験があり、
一般職女性層から親近感と共感を得やすい講師です。
また一人ひとりに丁寧に寄り添い関わる姿勢は、
彼女たちを分からないままで置いてきぼりにしません。

今回のプログラムは、Points of You®というツールを用いることで、
右脳(イメージ)や感情に働きかけながら、これまでの価値観や経験を紐解き、
これからの組織の中での働き方を考えていただくものでした。

研修の成果の一つが、研修が終わったあとに
どれだけ行動変容が起こったかであるとするならば、
感情に働きかけ、感じることで行動につなげていくことは、
一方的に知識や情報を教えられる研修にはない、
日常の仕事への向き合い方への変化をつくるきっけかになるはずです。

ダイバーシティや女性活躍推進に関する取り組みは、
効果的な施策の進め方に一つの正答はなく、
企業の風土や状況によっても進め方は異なってきますが、
このような研修を一般職女性社員の皆さまの更なる可能性を開くきっかけとして、
ご検討いただけましたら幸いです。

 

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