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ダイバーシティ Café - イベントレポート

WisH主催 目からウロコセミナー
【イベントレポート】~“総論賛成、各論反対”な組織をどう変える?~
ダイバーシティ推進第一段階の組織で 現場管理職にメリットを感じさせる変革アプローチ法
2018.09.18

【イベントレポート】WisH株式会社主催 女性活躍推進HRDセミナー 2018年09月11日

~“総論賛成、各論反対”な組織をどう変える?~

ダイバーシティ推進第一段階の組織で
現場管理職にメリットを感じさせる変革アプローチ法

 

【講演者】リ・カレント株式会社 代表取締役 / WisH株式会社 副社長 石橋 真

「女性活躍なんてもう古い」「女性だけにこだわる必要はない」
そういった風潮が強まっている今日ですが、
実際に女性の活躍が進んでいて、その段階をクリアして、発言している場合と
女性活躍が進まない“言い訳”として発信している場合の二極化が進んでいます。

今回のセミナーでは、ダイバーシティマネジメントが
なかなか進まないという組織のご担当者さまを対象として、
現場管理職にメリットを感じさせることを目的とした変革アプローチをご紹介いたしました。

 

【講師紹介】
リ・カレント株式会社 代表取締役 / WisH株式会社 副社長 石橋 真
日本組織心理学会会員・日本人材マネジメント協会会員
日本フォロワーシップ研究会幹事
◆経歴
1985年 筑波大学 第二学群 人間学類入学 教育学専攻(89年卒業)
1989年 株式会社リクルート入社 全国優秀新人賞受賞
1996年 全国営業マン最優秀賞、全国シルバーシーガルコンテスト受賞
人材戦略部千代田HRDグループマネージャー昇進
1999年 全国最優秀グループマネジャー賞受賞
2000年 株式会社e-I設立 取締役-常務取締役-代表取締役
2007年 人材・組織開発企業リ・カレント株式会社創業、代表取締役就任
ユニークなチームマネジメントに取り組み、創業以来、増収増益を更新中

 

 

1、ダイバーシティがなかなか進まない要因とは

今回のセミナー冒頭では、参加された企業様に
ダイバーシティ推進でうまくいってない点を共有していただくことから始まりました。

各社、ダイバーシティ推進でうまくいってない点をいくつか上げていただき、
お互いにディスカッションをしていただきながら、
ダイバーシティ推進が進まない問題点、要因を知ることから始めていただきました。

 

では、逆にダイバーシティ推進が成功している企業の共通点は何か。
講師より6点お伝えさせていただきました。

 

また、現場管理職にダイバーシティ推進を行うメリットを感じてもらうための
効果的なアプローチ方法もいくつかお伝えいたしました。
取り組みの一歩としては、メリット、デメリットを感じられるところから
施策の打ち手をしていくことが大切となります。

 

 

2、危機意識、推進メリットを再確認する

今後起こりうる構造的な変化には、どんなことがあるだろうか
様々なパターンをお伝えしました。

また、自部署で5年後に起こることを想定していただき
現状からどのような変化が起きるのか、予測ワークをしていただきました。
実際にワークを取り組むことで、
現実的な危機意識を持っていただけたようです。

では、ダイバーシティ推進を行うメリットは何か。
ダイバーシティ推進の目的はイノベーションにあり、
イノベーションを起こすことで、
4つの効果が起こることを講師よりお話しいたしました。

 

その4つの効果とは
①プロダクトイノベーション(商品・サービスの開発、改良など)
②プロセスイノベーション(生産性・創造性の向上、業務効率など)
③外的評価の向上(CS、市場評価の向上、優秀な人材の獲得など)
④職場内の効果(ESの向上、職場環境改善など)

 

 

実際に、ダイバーシティ推進によりイノベーションが起こった事例を
参加者の皆様からもお聞きし、実際の事例も交えてご説明をさせていただきました。

 

 

3、ダイバーシティ推進時代のマネジメントスタイルとは

多様なメンバーの活躍を促すために、
各々の能力を最大限に発揮するために、
必要なマネジメントスタイル、ポイントを
事例を交えて、講師より、ひとつ、ひとつ詳しく解説をしていただきました。

 

また、いくつかのワーク、グループでのディスカッションを取り組むことで、
自分自身では気づいていないモノの見方や捉え方のゆがみ・偏りが阻害要因になっていたり、
集団浅慮もまた、変革・革新の阻害要因になっていることを
自分事として捉えていただけたのではないかと思います。

 

【参加者の声】実施後アンケートより抜粋

「どうして、ダイバーシティ推進が必要かわかった」

「理解と共感を得た」

「とてもわかりやすく、研修のイメージができた」

「例えがわかりやすい」

 

 

【担当プロデューサーより】

ダイバーシティコンサルタント 堀江聡子

今回は”なかなかダイバーシティ推進が進まない”という危機意識をお持ちの皆様にご参加頂き、
改めて女性活躍推進を阻害している要因と向き合い、机上の空論ではなく、
正に今、現場が直面していることを改めて実感して頂くための企画とさせて頂きました。

元々の組織の特性として、女性社員比率が低い、商習慣的に女性が最前線で活躍しにくい等の違いがあったり、
また上層部の考え方として、積極的にはダイバーシティ推進にコミットしていなかったり、
女性に焦点を当てると反発されそう・・・などの組織文化も影響することと思います。

しかし世の中の環境変化に伴い、仕事最優先の働き方が出来る人口は、確実に減少してきているのが現状です。

極論ではありますが、
「当社は、ダイバーシティ推進はしない」という意思決定も決して間違っている訳ではありませんが、
その場合は「多様性以外の自社の魅力をどう高めていくか?」という対策無しには、
人材獲得が売り手市場である以上、”選ばれない組織”になっていくのは必至となります。

各企業様の置かれている状況に応じて、適した進め方は異なりますが、
組織風土を変えるというのはどの企業でも、一朝一夕には完成しません。

はじめは反発もあるかもしれませんが、草の根運動のように組織として発信し続けること、
施策を粘り強く続けることによってこそ、少しずつ結果が出始めるものであると考えています。

まずはどんな対象からアプローチしていくべきか、どんな施策から手をつけるべきかは、
各企業の組織文化によって異なります。
成功事例をそのまま真似して導入することはできません。

逆に進んでいる他社事例をいかに自社にフィットさせるスキームを作れるか、
現場の生の声から課題を抽出できるかが、大きな鍵となると私たちは考えています。

実は今年に入ってから、改めて女性活躍組織診断への興味関心を持って頂く機会も多く頂いております。

ぜひ改めて、自社の女性活躍がどの程度進んでいて、
優先すべき課題は何なのかを明らかにするところから、着手されることをお勧め致します。

人は変化を嫌いますが、変化する環境に順応してきたからこそ、生き残れたのもまた人でした。

ぜひひとつひとつの企業さまにおいて、自社らしい変化のためのヒントを、ご提供できればと思います。

 

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