【イベントレポート】WisH株式会社 主催特別セミナー(2018年7月10日)
特別セミナー「一人の女性の小さな一歩が、やがて組織を変える!女性の強みを活かして組織に変化を起こす”セルフ・リーダーシップ”とは?」
講演①「LEADERになる。LEADERである」
【講演概要】
一貫して人・組織の分野に取り組んでこられた島田さん。元々これらの分野に興味をお持ちで、好きなことができている、ワクワクした日々を過ごされています。本講演では、一人ひとりが自身の強み、長所、使命を意識すること、そして、それらを軸にリーダーになることを始めてほしいと伝えます。女性へのアプローチはもちろん、男女とキャリアのステージを問わない、「セルフリーダーシップ」の実践ヒントをお伝えいただきました。
リーダーである、と、リーダーになるは少し違う。
ユニリーバーの「U」のロゴに込められた意味。ユニリーバーのU。あなたのYOU。両方があります。
一方で「U」は25個の要素が組み合わせりできています。
ある時、このロゴはダイバーシティそのものだと気付きました。
私たちは一人ひとりそのままでいい、と気付いたんです。
太陽は太陽、蜂は蜂、そのままでいい。あなたのままでいいんです。
でも、一緒に協力し、互いを尊重し合い、どこに並ぼうかと、相談し合って
Uになったはずなんです。これがダイバーシティです。
よく見聞きすることで感じるのは、本来の自分とは異なる別の存在にならなくてはいけないという思い込みにより、自分ではないものを演じた仕事や生活行っていませんか?あなたはあなたのままでいてほしいです。
本テーマである「リーダーになる、リーダーである」は、「自分は何者か?」こう自分に問い始めることからスタートします。
自分が自分であること。では、自分は何者なのか。違いがある世界でどんな素晴らしいものをもっているのか。そこに気が付いて欲しいと思います。
意識の向け方を決めるのは自分。どれだけの人がそのことを実行出来ているか。
アインシュタインの言葉「今まで通りのことをしていては、今まで通りのことしかえられない。」
当たり前のこと。でもいつも必ず伝えています。
私たちは、違うものがほしい。もっとこうありたい、なりたい。変わってくれたらいいのにと思います。
目指すものに進みたいのに、ブレーキも一緒に踏んでいる状態。こういうのがあるんじゃないかなと。
是非違うことをしてほしい。新たなチャレンジは違う結果をえる一番の近道だと思う。
でも怖いですよね。周りから「何をしているんだろう」と言われるのが怖い。目立っちゃうのもいやだ。
そんなときは、意識する方向を意識してほしい。禅問答みたいなことと思われるかもしれませんが、
「あなたは何に意識を向けていますか?」という質問です。
嫌われるかもしれない。馬鹿にされるかもしれない、ということに意識をむけている。無意識にそう意識を決めていたら勿体ないです。
意識を向ける方向は自分で決められる。「目指すものができるようにするにはどうしたらいいのだろう」に意識をむけるのか。
あなたはどちらに意識を向けますか?
ボーナスをもらって嬉しくない人いませんよね。人生って嬉しいもののはずなんです。
チベット首相のロブサン・センゲさんのリーダーとしての在り方に触れていきます。
リーダーとしての在り方、人としての在り方に感銘を受けている。一緒にいるだけで心が温まる方です。
人生とはそもそも嬉しくて楽しいものですよね。
世界中の人に共通していることが2つあるんです。
みんな生まれてきたということ。みんな必ず死ぬということ。
その話を聞いてから、ずっと、「生きる・死ぬ」って何なんだろうなと考えました。
その結果気づいたことがあります。生まれるは英語でBORN。死ぬことはDIED。
BとDの間にあるものはC。私のCはなんだろうと思ったら、「CHANCE」「CHALLENGE」「CONGRATULATION」。ポジティブな言葉がわーっと出てきた。これが冒頭伝えたボーナスと。逆にネガティブのこともいっぱいありますね。「CRISIS」「CONFILCT」。
私はそっちじゃないなと思ったんです。これも意識の持ち方です。
皆さんにメッセージとして問いかけます。「人生どんなCですか?あなたのCはなんですか?」
8つの関心事と、モチベーションの不思議
今、関心の高いことが8つあります。
人事・組織として大事にしている4つ。これらはやり方ですね。
「リーターシップ、ダイバーシティの原点、人材育成の鍵、チーム力アップ」
残り4つはあり方。やり方の実現ために大切なことだと思っています。
「無意識のパワフルさ、感情の大切さ、モチベーションのしくみ、マインドフルネス」
モチベーションについては以前からずっと興味があるんです。
私たちは誰かの一言でものすごく元気がでたりやる気がわいたりします。
一方で誰かの一言で人生が終わりだと感じたり、がっかりすることもあるんですよね。
毎日変わりゆくもの。言葉って、モチベーションって何なんでしょう。
私たちってどういう存在なんだろうと、そうして常にモチベーションに興味関心があります。
リーダーになる7つの習慣
リーダーになりたいと思ったのならぜひ進んでいきましょう。
どちらの方向にいくのか。どんな人生をおくるのか。自分で決めてほしい。
意識を向ける方向と一緒です。私たちは誰かに言われて生きているのではありません。
自分の人生、自分で決めて、自分の違いをいかしてほしい。
次にリーダーになるための7つの習慣をお伝えしていきます。
こんなことをヒントにしていければ「リーダーになる、リーダーである」ことが出来ると思っています。
ひいては、違いをいかした、良い人生を生きていけると思います。
1.自分の強みを最大化する。
2.信じる
3.かぎとなる3つのP
4.4つのき
5.パラダイムシフト
6.リーダーの定義
7.運命の法則
強みはがんがん使う。勝手にパフォーマンスがあがってキャリアもあがる。
強みが分からないのか、分かっているけど使えないのか。
どちらにせよ何かを変えてほしいと声を大にして言います。
「得手に帆をあげよ」この本田宗一郎さんの言葉が本当に大好きです。
風向きをみて、得手を使うとどんどんスムーズに進んでいきます。強みを使っていると、物事は滑るようにうまくいく。まず自分の強みを認識をし、がんがん使ってほしい。
皆それぞれ使命があるんですよ。
さぁここで、「何言っちゃってるの」と思っている人はチャンスです。新しいものの見方を聞くチャンス。
命を使うと書いて使命。生まれてから毎秒毎秒命を使っています。
死に向かって生きています。これはネガティブなことではない。この瞬間も死に向かって生きている。
無駄なことできませんよね。強みとして使えることは自分の長所。
長所は使命を実現することができるようにするために持って生まれてきたもの。
ちなみに弱みは何であるのか。弱みは人に助けてもらうためにあるんです。
「これは出来ない、これは分からない」どんどん言ってください。
出来る人が必ずいますから、どんどん助けてもらってください。
「出来ないからやってほしい、ありがとう」これが言えたら人生もっと気が楽にもなると思います。
強みが分からない人は、やっていて楽しいことを書き出してください。
私の強みってどんなことかなと聞いてみてください。
強みと好きなことが重なっていけば最高ですね。強み、得意なこと、好きなことをやっていれば勝手にパフォーマンスはあがります。キャリアも自然とあがっていきます。
自分のことを信じられない人は、あとどれだけの時間が必要?
自分のことを信じていない人が本当に多いなと思います。いつまで自己否定・卑下を続けるのでしょう?
1万時間何かやったらプロになれるという、1万時間の法則。
私たちは24時間自分をやっています。生まれてきてから一瞬たりとも離れていない。自分は自分のプロなんです。
皆さんはどう見ても自分のプロなんです。私はまだできないというのは失礼。
覚えてないだけで、自分の中に蓄積されているし、そこからくるヒントが直観、ひらめきに繋がる。
まず自分を信じてください。自分の可能性と自分そのものを。皆さんの経験は他の誰もやっていない経験。
ユニリーバのロゴを思い出してください。全員が大切な存在であるということを。
梯子を使って2階にいく過程とその先に。
「何としても2階にあがりたい。この想いが梯子を思いつかせ、あがらせた。あがってもあがらなくてもいいと思っている人の頭からははしごが生まれない。」
松下幸之助さんの言葉ですね。
3つのPのひとつ目はパッション。本当に大事です。
やりたいこと、夢中になれることに、まっすぐ向かっていってください。はしごを思いついた人になりきってみると、この人はまず2階の存在に気付いたんですよね。
下ばかり見ていたら2階には気づかないはずです。視座をあげて、視野を広げていきましょう。
なんとなく毎日同じものを見て、ぼんやりとしていたら気づかないこともあります。
上がったその先に何かあるのかもしれない。目的をもったんだと思います。
2つ目のPはパーパス。目的。
ここでユニリーバの事例を紹介します。
ユニリーバでは「あなたのパーパスはなんですか?」これがキャリア面談の一番最初の質問です。
「何の仕事がしたい?どんなことやりたい?」の前に「人生の目的はなんですか?」と聞く。
仕事は人生のなかの大切な自己表現の場です。ワークインライフ。
人生のなかにおける大切な仕事。切り分けて、仕事のときはこの自分。プライベートの時はこの自分、ではないと思います。
あなたはあなた。どんな仕事がしたいのかデザインをしてほしいですね。
皆さんそれぞれに大きなパーパスがあるはずなんです。これが使命と近しいと思います。
なんのために存在しているのか。
必ず役割をもっています。役割・使命に向かって進んでいくとき、強みを出していたらそこに到達し必ずうまくいきます。
最後のPはピープル。見て聞いて考えて想像できるのは人間だけ。
皆さん自体の力を信じてほしいですね。
そして、皆さんの周りにいる人たち、例えば一緒に働くチームメンバーなど、全員が素晴らしいと気付いてほしい。
力を信じ、大事にしている人は、自分の人生を生きているし、リーダーになれていると思います。
リーダーは本気を持っている
人生は4つの「き」を見つける旅なのではないかと思います。
「元気」これがないと何もできない。元気と幸せで埋め尽くしたいなと思っています。
「刺激」元気だからこそいろんなところにいける、そこから刺激を得ます。でも刺激だけを得るのではなく、気づきにつなげられるだろうか。
3つ目は「気づき」。刺激と気づきの間には大きな川が流れているようにも感じます。気づきにするには自分の言葉で腹おちさせる、ということが起こります。
それを続けていくと、4つ目の気「本気」になります。最初の3つは他の人からももらえます。でも本気だけは自分でしか得ることができません。自分にしか見つけられない。
私の知っている本当のリーダーは本気の「き」をもっている。そして信じる。強みを使う。以上のことをすごく実行しています。
心配ではなく、本当に信頼する
これからの経営・人事に大切な要素がどんどん変わってきています。
理論型→感情型、マネジメント→ファシリテーション、考える→感じる、左脳→右脳など。そして、心配→信頼。
「しんぱい」から「しんらい」に代わっているのでパラダイムシフトと名付けました。
是非、信頼してください。
心配して管理してチェックして、新たなルールつくっていないか。そうではなく、その人は出来るのだから信頼してほしい。
任せて本当に信頼したとき、その人が本当の自分の力をだせるようになります。
人間は、「あ、この人私のこと本当に信頼してくれているんだな」ってわかるんです。
やり方だけでなく、あり方を考えましょう。
本当に誰かのことを信頼するあり方でいたら、言動ではないところで伝わるんです。
「しなきゃ。すべき。」で動くのではなく「これがやりたい」という動機で動いてほしいと思います。
鏡という名の定義
私はリーダーというものに関して定義を持っています。皆さんも定義をもってください。
これが「リーダーである」ということの最初のステップになります。
皆さんのリーダーの定義は何でしょうか。私はLOVEやRESPECTという言葉を定義し腹落ちさせています。
自分の言動は基づいたものであるか。定義を鏡のようにして持っています。
運命の法則
この法則は9つの要素から成り立っています。
それらの頭文字をつなぐとベートーベンになるので「運命」と呼んでいます。
こうして言葉遊びもよく行います。自分の言葉を覚えるためにも。
そうするといろんなことを考えるんですよね。
刺激を気づきに変えるチャンスなんです。常にエネルギーのある表現を使いたいと思いながら心がけています。
自分の言っていることを一番聞いているのは自分。自分から出すものですから。
女性が幸せであると全てが幸せになっていく、そんな伝播の力もあります。
これは女性もともとの「良さ」です。
是非、意識を前向きな良い方向に向けて、自分の違いをいかしながら良い人生を送ってほしいと思います。
~主催者より~
「リーダーシップ」や「管理職登用」とう言葉に、女性たちは精神的に構えてしまったり「大変なことをやらされる」というイメージをどうしても持ってしまいがちです。
しかしここで言う「リーダーシップ」とは、先に立って、誰かを牽引するということよりも
より豊かな自分の人生を送るために、その大半を費やす仕事においても、自分の信念や
実現したい世界観を貫いて成果を出すために、自分自身を引き上げる力、として
”セルフ・リーダーシップ”と定義しています。
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