【イベントレポート】WisH株式会社主催 女性活躍推進HRDセミナー 2019年3月5日
残業だらけの管理職を救う
~ビックファイブとタイムマネジメント~
【講師】株式会社キャリエーラ 代表取締役 藤井佐和子 (WisH プロフェッショナルパートナー)
今回のセミナーでは、
現場で機能していない働き方改革にタイムマネジメントという切り口から切り込むだけではなく、
皆さまに「ビックファイブ」を用いて、まずはご自身のマネジメントの特徴を理解していただいたうえで、
部下・メンバー一人ひとりにあったタイムマネジメントの改善方法を学んでいただく体験していただきました。
【講師紹介】
株式会社キャリエーラ 代表取締役 藤井佐和子
WisH プロフェッショナルパートナー
◆略歴:
1968年生まれ。大学卒業後、大手カメラメーカーにて3年半、海外営業に従事。
その後、派遣やアルバイトで1年就業し、株式会社インテリジェンスに入社。
8年ほど人材派遣、人材紹介部門のコンサルタント、営業、および各部門立ち上げ
メンバーとして従事。常に3位以内の成績を収める。
2002年独立、㈱キャリエーラを立ち上げ、13,000人以上のカウンセリング、
年間200件のダイバーシティに関する講演、企業研修や執筆を行う。
◆資格:
(社)JCDA認定 CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
EQ ジャパン 公認プロファイラー
大阪商工会議所 メンタルヘルスマネジメント取得
◆著書:
「伝え上手でキャリアアップ!」(リヨン社)
「10%脱力生活」(NHK出版)
「女性社員に支持されるできる上司の働き方」(WAVE出版)
「あなたにはずっといてほしい、と会社で言われるためにいますぐはじめる45のこと」
(ディスカバー21)他多数
1、働き方改革とタイムマネジメント~昨今の動向~
今回のセミナー冒頭では、
働き方改革に向けて、取り組んでいること、
現状の課題点をシェアしていただくことから始まりました。
シェアしていただいた内容としては、下記のような声がでていました。
〈取り組んでいること〉
・残業時間の削減
・成果を出すために、業務の効率化を図る
・就業時間の短縮
・フレックス、ノー残業デー
・勤怠システム携帯管理
・リモートワーク
〈課題・問題点〉
・残業時間削減の中で、いかに成果を出していくか
・残業削減による管理職の仕事巻取りによる、管理職の負担増加
・顧客対応により残業削減が難しい
・管理系と現場との格差
・客先で常駐している社員は、自社での取り組みの反映が難しい
・長時間労働、サービス残業が当たり前の価値観世代
講師からは
成果は上げなければいけない、仕事は減らない状況が
どこの企業でも共通の課題になっているという話がありました。
そこで、働き方改革推進の現状と課題をバランスで考えることが大切。
バランスとは、①制度・仕組み ②当事者の意識教育 ③風土の3点となります。
上手くいっている組織は、この3点がバランス良く、
また有機的に展開する仕組みをつくれている、ということです。
参加者の方からは、
・制度・仕組みは出来つつあるが、風土の面が整っていない。
・会社自体が推進していても、評価をする上司が推進していないと制度を使いずらい。
個々の意識の問題も大きい。
・評価の基準がかかった時間と比例しているため、生産性での評価が難しい現状がある。
こんな声が上がりました。
働き方改革に向けて、仕組づくりとセットで、
上司が部下を育成する意識、当人が自身のキャリアを自立的に
考える意識を持つことの両軸が
未来の会社の発展に必要だと講師よりお話がありました。
仕組みづくり以外でするべきこととして、
・対話
・お互いの役割・すべきこと認識
2つの視点からもお話しいただきました。
皆さん、参考になる部分をメモにとられていました。
グループディスカッションの時間を多く取り入れたことにより、
他社の取り組みや事例、考えを知ることで、より多くの気づきを得られたようです。
2、今の仕事を効率的にマネジメントし、
未来の仕事を生み出し、実行する
自チームの生産性を棚卸し、今の仕事の効率化を図り、生産性を上げつつ、
3年後の未来に今からするべきことと時間を作る目的に最適な仕事の優先順位フレームワークと
業務効率を改善するフレームワーク「ECRSの法則 4つの視点」について
一つひとつ詳しく解説をしていただきました。
大切なのは、管理職だけが考えるのではなく、
チーム全体でみんなで話し合いながら作っていくということでした。
部下の意見を取り入れることにより、一方的になることなく、納得感を得られるとのことです。
3、ビッグファイブから自己理解&部下理解を図る
実際にビックファイブという性格診断を体験していただきました。
※ビックファイブとは、
人間の性格を「外向性」「調和性」「誠実性」「神経症的傾向」「経験への開放性」の
5つの要素(因子)から説明する、心理学の中で最も信頼されている理論のひとつです。
5つの要素について、一つひとつ講師自身の診断結果例を見ながら、
特徴と傾向を上司、部下のそれぞれの立場から解説をしていただきました。
自分との違いを知り、要素によって、声のかけ方や言葉使い、
指導の仕方も変わってくること、結果的に業務の効率向上につながっていくことを
ご理解いただけたのではないかと思います。
【参加者の声】実施後アンケートより抜粋
「ご自身のエピソードを交えながら、お話が聞きやすかった」
「説明がわかりやすい」
「部署内にやりがいは何かを問い、課内のタイムマネジメントに役立ててみようと思いました」
「タイムマネジメントを新しい視点で見ること、考えることができました」
「事例や性格分析がわかりやすく、興味深かった」
【担当プロデューサーより】
ダイバーシティ&インクルージョンコンサルタント 藤原快瑤
今回は、多くの企業が取り組みはじめている働き方改革のなかでも、
残業を削減するためのタイムマネジメントをビックファイブという性格診断ツールを用いて考えていたただきました。
残業削減の施策を打っても現場から反発の声もあったりという声も出てくる中で、
施策を進めていくご担当者も試行錯誤しながらのことが多いようでした。
仕組みづくり以外で大切なこととして、
「対話」と「お互いの役割・すべきこと認識」は藤井講師も強調していたところでしたが、
その際に個々の特性や性格を知ったうえでの関わりになると、お互いのまたはチームでのタイムマネジメントも、
これまでよりもスムーズに進むのではないでしょうか。
今後、女性活躍推進のみならず、
時短や介護など多様な背景をもつ人たちが活躍できる職場をつくるためには、
お互いの違いを理解したうえでの残業削減は必須の取り組み事項です。
ダイバーシティ推進の一つの切り口として、制度面に加えて、
個々に合ったタイムマネジメントをご検討の際は是非とも私たちにご相談くださいませ。