こんにちは。WisHのダイバーシティコンサルタント・堀江聡子です。
すっかり梅雨空な毎日になりました。傘が手放せませんね。
さて先のブログでも少し触れましたが、我が家の一人娘がこの春、無事に小学校に入学しました。
先輩ワーママから、「小一の壁」の話は聞いていたものの、これでやっと園の送り迎えから解放される!と
期待ばかりが膨らんでおりました。が、しかし・・・。
実際にその立場になってみて、驚きの連続です。
最も厳しいのが、4月の拘束時間の多さ!
入学式はもちろん想定内ではありましたが、その他にクラス懇談会、PTA集会、
下校班見守り当番が月内で3回(しかも午前中)、交通安全教室、授業参観、引き取り訓練…。
これで月の半分がつぶれる事態に。
せっかく学童保育を手配して安心していても、これらの行事が免除されることはありません。
私はまだ自分の都合でアポイントを調整できる仕事なので、まだやりくりはしやすいものの、
フルタイムで働くお母さんたちは、いったいどんな魔法で乗りきっているの??
しかもこれがお子さん2人3人だったら、2倍・3倍になるんですよね!?
これでは有給休暇は4月の時点でかなり消化することになってしまう・・・。
やはり教育現場では、まだまだ専業主婦がデフォルトのシステムで動いています。
“母親なんだから、これくらいして当然”という無言の同調圧力があり、
片働き世帯よりも共働き世帯の比率がこれだけ大きくなった現在でも、
なかなか改善されていないことを、ひしひしと実感しました。
また子供も親も、新しい環境になって不慣れなことも多く、精神的に疲れが出やすくなります。
特に今年はゴールデンウィークが長かったこともあり、少し慣れたかな・・・という頃に長期休暇。
GW明けからまた振り出しに・・・というご家庭も多かったのではないでしょうか。
我が家も娘がなかなか本調子にならなかったり、珍しく私が発熱したりと5月は低空飛行が続きました。
企業様によっては、時短の制度は子供が小学校に上がる前まで、とされていると思います。
しかしこの期間だけは、このような諸事情により、なかなかフルスロットルで
仕事に集中できないこともあるということを、
現場の上司にはご理解を頂きたいところだなぁ・・・と思います。
さて、男性育休義務化の動きが、かなりのスピードで動いていますね。
ニュースだけでなく、ワイドショーなどでも広く取り上げられているようです。
取りたくても取れない男性。その理由は、難色を示す上司だったり、なんとなくの風土であったり。
前例がないことそのものが、「ウチの会社は無理だろう」と受け取る方が多いようです。
出産そのものは女性しかできないにしても、育児は必ずしも女性でなければできないものではない。
女性活躍推進と少子化対策の両面に有効として、義務化を急速に進めています。
しかし最も驚いたのが、その日数です。
女性の育児休業期間は「10か月~12か月未満」が31.1%と最も高かったのに対し、
男性は「5日未満」が56.9%と半数以上。
これに対しては、ツイッターなどのSNSにおいても、
「短すぎる」「それじゃ、ただの有給じゃん?」「5日って、セミかよ!」と話題になりました。
確かに、たった5日で育児がどれだけできるようになるかは、甚だ疑問ですし
たった5日休むことすら許されないのは、本当に考えものです。
インフルエンザに感染した方が、子供が生まれた時よりも長く休めるなんて。
個人的に義務という言葉はあまり好きではありませんが、
これくらいの荒療治をしないと、少子化を食い止められないのも事実。
パタハラやその後の昇進などにも響くことを恐れると、個々人で取得できないという現状には
これくらいのストレッチ感は必要なのかもしれません。
それに、メリットも大きいとも思います。
これで男女の問題ではなく、本当にひとりひとりがどんな生き方・働き方をするかということに向き合い、
その多様性をどのようにマネジメントしていくかという課題が本格化していきます。
長い人生の中で、ライフイベントと仕事をどのように両立していくか。
また一定期間休んだり、働く時間が短くなることにより、まさにチームとしてどう補完し合うか。
次のステージでは、いかにインクルーシブなマネジメントをしていくかが、重要な鍵となりそうですね。